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出会い系体験談~秘密の調教日記~
第3章 十九歳、イツキ

言葉による洗脳は、案外イツキくんにはよく効くらしい。
ーーみんなに見てもらおう? その一言のせいか、ファミレスでのイツキくんの反応はとても可愛らしかった。
店内に入ってからずっとそわそわしていて、あたしの影に小柄な体を隠している。ワンピースの裾を、片手で握りしめたまま。
「いらっしゃいませ。二名様ですか?」
「はい」
「空いているお好きなお席にどうぞ」
土曜日の夜ということもあり、席はほとんど埋まっていた。慌ただしく動き回っている女性の店員が、食器を片手に乗せたまま、ご案内してくれる。
「奥……がいいです」
すかさずそう希望するイツキくん。
「奥空いてるかなぁ」
店内を歩きまわりながら、なるべく奥に進む。
壁際で一つ空いていた。
「ここでいい?」
「……はい」
あたしたちは向かい合わせで腰を下ろし、メニューを開いた。
イツキくんは、やっぱり落ち着かないみたい。メニューで周囲の視線から顔を隠している。
そりゃ無理もないか。初めての女装姿で、人の多いファミレスに連れてこられれば。

