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出会い系体験談~秘密の調教日記~
第3章 十九歳、イツキ

 素っぴんでも充分女の子として通りそうな外見だったけれど、一応簡単にメイクはしてみた。くっきりな二重(ふたえ)にピンク色のシャドーを塗り、薄いピンクのグロスを唇に、少し引いた本当に簡素なものだったけれど。
 喉仏を隠すため、生地の薄いストールを巻き、女装は完璧に近いはず。野太い声で話さなければ、男とバレる心配はないだろう。
 それでも本人からすれば心配でたまらないだろうし、逆にそれが、イツキくんを欲情させているのも確かなようだった。
 あたしはタラコのスパゲッティ、彼は和風ハンバーグに決まった。ドリンクバーをつけて、あたしは注文する。
 店員のお姉さんがオーダーを取っている間、イツキくんは身を強張らせてじっとしていた。緊張してるのが伝わってきて、つい吹き出してしまいそうになる。
 お姉さんが席を離れてから、声をかけた。

「今の店員さん、イツキくんのことちらちら見てたね」
「えっ……」

 狼狽する姿が可愛い。

「……女装してるのバレたのかな?」
「え、嘘」
「……バレてたらどーする? 男の子なのに女の子の格好をするのが好きな、変態さんだと思われたかも」
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