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ドラスティックな恋をして
第10章 他人の目に映る自分・・
夜・・
虫の声が耳についてなかなか眠れない。
それだけじゃない。
昨夜のみんなの言葉が次から次へと頭の中をよぎっているのも眠れない原因だ。
依子は呼吸を押し殺すようにして天井を見つめ続けた。
・・私は・・いったい何をしようとしているのだろう・・
この先・・いつまで昌宏との快楽に溺れ続けるのだろう・・
この・・ドラスティックな情事はいつまで続くのか。
いや続くものではない。
いずれは何らかの結末が欲しくなって、
そのために想いや考えをぶつけ合う事になるだろう。
いわゆる修羅場。
だが昌宏にはそんな気持ちはさらさらない。
なぜなら、先には何もない事を解っているから。
単純な恋愛だとはっきり言っていたじゃないか・・それでも私は・・
なにかが欲しいのだろうか・・・