この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ドラスティックな恋をして
第11章 潮時・・
しばらく沈黙が続いた。
たまりかねて依子が口を開こうと息を吸うと、先に仁美が話し出した。
・・終わりはあるよね?・・
冷たいようで温かみのある声だった。
いつかは終わりがくる・・
そうわかっているから、依子はうん、と返事をした。
その言葉を信じてる、最後にそう一言だけ言って仁美から電話を切った。
受話器を握ったままの依子の頬に、涙が流れた。
人を傷つけるという事はこう言う事なんだ、と
涙で顔がゆがむのと同時に
心臓が捻じ曲げられたみたいに苦しくなった。