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ドラスティックな恋をして
第7章 はじまり・・
「自由に恋愛したい・・だから独り身でいるのかって言われたら、
そうかもしれないって答えるだろうね。でもそれだけじゃないよ。
前にも言ったけど、生計を共にしながら愛し合っていける自信がないっていうのも
理由かな。向いてないんだと思う、結婚が。あまのじゃくなんだよ、きっと」
店の中を自由に動き回る煙りを目で追う男はなんて正直にいきているのだろうと
依子は憧れに似た気持ちを抱いた。
それだけじゃなく・・
恋にも似た気持ちが芽生えた。
心の隙間にうまく根を張り芽吹かせたのだ、この男は。
「そういうの・・私にはよくわからない・・
会社の先輩から夫を紹介されて付き合いだして、
2年くらいたった頃にプロポーズされて、
1年後には結婚してて・・それがごく普通の流れなんだと思ってた。
しばらくして子供も授かって。
周りの友だちもみんな同じような流れに乗って家庭を持った・・
だから半ば当たり前のように思っていたけど・・
それが必ずしも当たり前じゃないのね」
素直に、昌宏の言葉に寄り添った。
もう彼を否定する材料は、そこをつきた気がする。
人それぞれ歩む道は違うし望む未来も違う。
そんな当たり前の事、あらためて言われなければ気づけなかった自分が、
少し恥ずかしいと依子はため息をついた。
互いに黙ってビールを飲み、焼き鳥の串に手を伸ばした。
そうかもしれないって答えるだろうね。でもそれだけじゃないよ。
前にも言ったけど、生計を共にしながら愛し合っていける自信がないっていうのも
理由かな。向いてないんだと思う、結婚が。あまのじゃくなんだよ、きっと」
店の中を自由に動き回る煙りを目で追う男はなんて正直にいきているのだろうと
依子は憧れに似た気持ちを抱いた。
それだけじゃなく・・
恋にも似た気持ちが芽生えた。
心の隙間にうまく根を張り芽吹かせたのだ、この男は。
「そういうの・・私にはよくわからない・・
会社の先輩から夫を紹介されて付き合いだして、
2年くらいたった頃にプロポーズされて、
1年後には結婚してて・・それがごく普通の流れなんだと思ってた。
しばらくして子供も授かって。
周りの友だちもみんな同じような流れに乗って家庭を持った・・
だから半ば当たり前のように思っていたけど・・
それが必ずしも当たり前じゃないのね」
素直に、昌宏の言葉に寄り添った。
もう彼を否定する材料は、そこをつきた気がする。
人それぞれ歩む道は違うし望む未来も違う。
そんな当たり前の事、あらためて言われなければ気づけなかった自分が、
少し恥ずかしいと依子はため息をついた。
互いに黙ってビールを飲み、焼き鳥の串に手を伸ばした。