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ドラスティックな恋をして
第9章 溺れる・・
「吉本さん・・」
「ん?」
「今は・・お付き合いしている人はいないの?」
「どうしたの?急に」
情事の後のピロートークは、やたらと感情が沸騰する。
今の今まで重ねていた肌の温もりという事実だけでは飽き足らず、
心のすべてまで自分にのめり込んでほしいと過激なまでに気持ちが昂る。
依子が昌宏に向けた言葉はまさにその産物だ。
「気になるの?」
腕枕していた腕を解いて昌宏は、依子のほうに体を向けた。
そしてフフッと鼻を鳴らして笑った。
「知らない方がいいんじゃない?2人のこの時間は現実から逃避しているわけでしょ?
知ったらいろいろ思うことが出てきちゃうじゃない。それに・・
知る必要もないと思うけど」
「・・どうして?」
「だって、これは単純な恋愛なんだよ?この先に新しいステージがあるわけじゃない。
お互いに好きだって気持ちに従て愛し合っている、それがすべてでしょ?
好きだから抱いている、それだけで十分だと思うけど」