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第3章 うさぎ

そこで、彼女に近付きスッと頬をなで、耳元にふぅと 息をかける。


「ひやぁんっ」


自分でも驚くような声が出たのだろう。
口元を押さえて顔を真っ赤にさせ、耳をへたらせてぷるぷるしている。


「なっ…なにをっ」


「ね？
これだけで貴女はこの反応です。
これから私に着いてきて、私と一緒の生活に耐えれますか？」


「うぅ…ひどいです…」


涙目で言われると、ズキッと胸が痛む。
仕方ないですが、悲しいですね。。。


「ですが、これが現実です。
私が初めてこの世界に降り立った時に出会った､貴女を襲っていたシルバーウルフより、私自身が貴女にとって危険なのです。

旅への同行の有無は貴女に任せます。
私は別室を用意しまので、ここは貴女の好きなように使って、ゆっくり休むと良いでしょう。」


ベッドの向かい側に扉を設け、この部屋とほぼ同じ作りの、リビングとキッチンを足した部屋を作る。

少し意地悪でしたが、こうでもしなければ実感しなさそうでしたしね。
あながち間違ってはいないですし。
まぁ、この問題は本当に自分自身で考える必要があるから、今からは一人にしてあげるのが良いでしょう。
キッチンも造ったことですし、後で夕食を作っ て持ってきますかね。


そんな彼女はまだこちらを見てうるうるしている。