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・辿りつく 先には・
第12章 『情事』
「それは口だけや、絢音の魂は開放されたがってる。常に自由を求めて、だからあんな風に責めてやると身体と魂が放たれ何度も逝ける。」
「違う、それは聖が強引にするから。だから抵抗しても全て奪われてしまうんだもの。」
「奪われたいんやろう。」
するりと手が伸びた。片方の太股には頭を、乗せていたままワンピースがゆっくり持ち上げられ慌てて手を押さえたが双眼に見つめられたら終わりだった。
「ショールを膝にかけるんや。」
手がまた操られたかの様に、ゆっくり動いた。白い太ももをはい上がる手に、全身が震える…
炎が上がる、聖の手から放たれる解放への鎖を断ち切る炎が…
自然と足を少し開いてしまう、自分に戸惑いながら目を逸らす事が出来なくなっていた。
花園に手は滑りいれられた。もう、既に従順に命令に従う身体はしっとりと花園を濡らしていた。
戸惑う事も、許されず奴隷としての開花と調教は魔王の麗しい指先から放たれる。
「あっ… だ…め」
「目を開けるんや、反らすんは許さへん。」
燃える双眼が、背筋を燃やす。
花園からは愛液は垂れ、心に反して喜びまるで指先を飲み込みたいように涎を垂らしているようだった。
感覚の全てが、下半身に集まるようで目だけは反らせず余裕の笑みを悔しげに見つめ返していた。
心から憎いと思い、心から愛しいと思った。愛と憎しみの感情、アンビバレンツが身を焦がす。
指先はぐちゅりと音をたて、身体の中心を刺し貫くようで呻き声を噛み締める。
羞恥に悶える顔を、愛しげに眺めた。女に触れ快楽の導きをしている時だけは、今この現実世界に生きていられる気持ちだった。
鬱病の薬を飲まされ、悲しみや苦しみを緩和させられる為にいつも脳内には薄い霧が張り巡らされているようだったからだ。
それをリアルに今、呻きながら悶える絢音の姿だけが自分に生命を繋げていてくれる気持ちだった。
震える体。温かい体温、香り、触覚、聴覚、視覚の刺激が魔王を繋ぐのだ。
マリオットの絢音、捕われた蝶の絢音。
どちらの糸も操るのは聖と言う名前の魔王。
「音が聞こえちゃ…う」
「後ろの、カップルが羨ましげにこちらを見てるで。仕切に男は膝枕をねだってるわ。気ぃ着いてるんかもなぁ。」
振り替える事も出来ずに、身体は煽られるばかりだった。
「違う、それは聖が強引にするから。だから抵抗しても全て奪われてしまうんだもの。」
「奪われたいんやろう。」
するりと手が伸びた。片方の太股には頭を、乗せていたままワンピースがゆっくり持ち上げられ慌てて手を押さえたが双眼に見つめられたら終わりだった。
「ショールを膝にかけるんや。」
手がまた操られたかの様に、ゆっくり動いた。白い太ももをはい上がる手に、全身が震える…
炎が上がる、聖の手から放たれる解放への鎖を断ち切る炎が…
自然と足を少し開いてしまう、自分に戸惑いながら目を逸らす事が出来なくなっていた。
花園に手は滑りいれられた。もう、既に従順に命令に従う身体はしっとりと花園を濡らしていた。
戸惑う事も、許されず奴隷としての開花と調教は魔王の麗しい指先から放たれる。
「あっ… だ…め」
「目を開けるんや、反らすんは許さへん。」
燃える双眼が、背筋を燃やす。
花園からは愛液は垂れ、心に反して喜びまるで指先を飲み込みたいように涎を垂らしているようだった。
感覚の全てが、下半身に集まるようで目だけは反らせず余裕の笑みを悔しげに見つめ返していた。
心から憎いと思い、心から愛しいと思った。愛と憎しみの感情、アンビバレンツが身を焦がす。
指先はぐちゅりと音をたて、身体の中心を刺し貫くようで呻き声を噛み締める。
羞恥に悶える顔を、愛しげに眺めた。女に触れ快楽の導きをしている時だけは、今この現実世界に生きていられる気持ちだった。
鬱病の薬を飲まされ、悲しみや苦しみを緩和させられる為にいつも脳内には薄い霧が張り巡らされているようだったからだ。
それをリアルに今、呻きながら悶える絢音の姿だけが自分に生命を繋げていてくれる気持ちだった。
震える体。温かい体温、香り、触覚、聴覚、視覚の刺激が魔王を繋ぐのだ。
マリオットの絢音、捕われた蝶の絢音。
どちらの糸も操るのは聖と言う名前の魔王。
「音が聞こえちゃ…う」
「後ろの、カップルが羨ましげにこちらを見てるで。仕切に男は膝枕をねだってるわ。気ぃ着いてるんかもなぁ。」
振り替える事も出来ずに、身体は煽られるばかりだった。