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第14章 『服従』
身体を起こされ、上に乗せられる。動く身体は、魔王により快楽を何度も与えられ痺れるばかりだ。
指の先までが、全ての快楽を伝達しびりびりする。

気持ちが良すぎて、精神を手放したくなる程だ。

淫靡な空気が辺り全てを包み込み、絢音から出る愛液の音だけが厭らしく響いた。

「欲しがって、濡れてる音が酷いやんか。やっぱり、欲しがりは絢音の方や。」

もう違うとすらも言えない。突かれる下半身が、砕かれるのではないかと思うだけだ。

背筋が奮え、腰を捕まれ逝かされる。だが逝ってもなお、動きを止めてはくれない。

立たされ後ろから、突かれ胸を捕まれながらお尻を撫でられる。ぞわりとした快楽、気持ちが全てを支配している。

「聖、気持ちいぃ。気持ちいぃよぉ。」

「もっと、もっと逝きや。可愛い絢音。」

突然、身体を貫く痛みが走る。熱い手の平が尻を叩いた。身体に痛みと快楽が同時に訪れる。

ぱしんっと響く音の度に、背中は弓なりになった。

「こないに濡らして、淫乱な女には仕置きや。痛みからも快楽を覚え。」

それは、初めての感覚だった。突かれる度に、叩かれ傷むと感じ何度もされる内に尻は痛みで熱を持つ。

身体が燃やされる、激情。深い奥底から引きずり出される快楽。

本当に今まで、どんな愛され方をしたんだろう。思い出す事など、不可能だった程にそれは絶対支配の中の安心感だった。

身体を通し、愛は注がれ拘束により与えられる手放されない安堵。こんなにもほっされ、身体を貫かれた事はなかった。

「逝っちゃう…逝き…ああ…」

耳元で囁く声は魔王の、低い声。

「逝かせて下さい、ご主人様や。絢音は奴隷なんやから、それを忘れたら あかん。」

朦朧とする意識の中、身体が限界で声は自然と口から漏れて行く。

「あぅ… 逝か…せて下さい、ご主人様。お…願いします。」

それに冷淡な笑みを浮かべて、背中から抱きしめられた。

「良く言えた、ええ子には褒美や。ずっと従順で、逝きや絢音。」

首筋を噛まれ、痛みの中に快楽を刻まれる。

「ああーいやぁ…」

身体は浮き上がり、痺れる指先までに快感は到達し恐ろしいまでの波が辺りをうめた。


脳裏には白い瞬きが錯乱して、身体はびくびくと跳ねた。抱きしめられたまま硬直と波を感じる。
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