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第4章 『逢瀬』
自分が色々とリードするのは、普段の生活で十分だと。何故か頼られる事が多い分、自分も動いてしまうからだ。ちょっとした、女性扱いにやはり心地好さを感じる。夫は理数系男子で、何もかもが淡々とした行動で 緩やかさがなかったからだ。比べるものではないのは十分、分かってはいたが やはり同じ男性でも こうも違うと考えてしまう。

「絢音?聞いてる?」

最近、名前で呼ばれるのも慣れてしまった。歳は自分の方がずっと下だったし、ハンドル ネームの呼び捨てにも 慣れていたから、自分からさんは止めて欲しいと話した。

「あっ、ごめんね。聞いてます。ホテルとかどんなとこか見たけど綺麗なとこだなって思ったから。そうですね、ちょっと仕事も詰めたから忙しかったし。夜、沢山 話したいから体力温存しようかな~」

「ゆっくりしてて、仕事場は近いから終わったらすぐにメール入れるから待ち合わせしよう。もしくは着替えてから行ってもいいから、ホテルに一度 帰るでも。その時の疲れ具合で。」
「そうだよね~久しぶりに出張で、遠くまでならきっとかなり体力消耗するだろうし。帰ってきたら、マッサージしてあげますよ。これでも知り合いに指圧してた、方がいたから筋はいいと教えて貰ったから。」

「え~そんなの聞いたらやっぱり絶対、一度 帰ってきたくなっちゃうよ。マッサージの為に会議 頑張って来るかな。4時間堪えれば、至福タイム。」

「4時間は、長いですよね~鬱は神経をずっと、張ってる感じだし。気負いせずね、みんなもフォローしてくれるだろうし。一人じゃないから、私もいます。」

「絢音が一番だから、ありがとう。今は精神安定剤だよ。あっ、笑ったな~本当だから、薬も少し減ったし。だから頭が、クリアーなんだよ。あれは体をぼーっとさせて、麻痺させてるだけだしね。」

「私も一度だけメンタル クリニック行きましたが、一回 飲んだだけで目眩と吐き気が急にきて。怖くて止めていいか、電話したら 辛くないなら飲まないで下さいって。だったらなんで出すの?って 二度と病院も、行きませんでしたよ。」

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