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・辿りつく 先には・
第5章 『現実』
「だったらもう一度、試してみる?何度でも~」
笑ってしまう、絢音。笑ったのも久しぶりだなと思った。肩からがちがちだった力が、抜けて行くのを感じる。
昔から、友人や他人の前の方が自分を作れるだけ気持ちが楽だった。家族や夫の前ではいい人間でいないとと、気を張り詰めていた。
「一度、分かったから大丈夫。最初の感覚だし。今は駄目です、まだドキドキなのに… 小娘なんかじゃないけど、男性と一対一で話すのも久しぶりなんだから お手柔らかに~」
「では気持ち良く、エスコートを。絢音は笑っていて、いつでも綺麗なままで。君は十分 魅力的だよ。肩の力を抜いて、僕がいる間は寄り掛かって。僕は甘えただしね、僕も寄り掛かるから。」
それには流石に笑って、ずっと笑えなかったのが嘘みたいだと思った。
「甘えたは分かります~私もでも、三姉妹の二番目だから、本当は甘えただけど中々甘え下手で。好きな人の前なんかでは得に。頑張ってしまうし。」
「絢音は今言うツンデレなんやな~」
聞き慣れない話が出たのは、今度はこちらだった。
「ツンデレって?」
「好きな人の前で甘えたくても、人前では恥ずかしいからツンツンとしか出来なくて でも二人切りの時はデレデレとだからツンデレ。」
それには吹き出した、あまりに当たっていたからだ。
「若いのね、聖玲さんは~私、作業が多いしテレビもあまりみないしパソコンも苦手だから最近の流行りを知らないわ。」
「回りに若い社員も、沢山いるからだよ。僕なんてもうおじさん扱いだから。でも確かに色々、聞かされるから耳だけ若返るんや。」
「見た目も十分、若いです~。あっ見えた、多分 駅5分って書いてたからあれですよ。」
「ほんまや、近いとこにしといて本当 良かった。ああ、絢音。」
「何?」
「敬語はいいから、気楽に。ゆっくりでええけど。」
それに頷いた。気遣いに、くすぐったさばかりだった。
「ありがとう、徐々にね~目上の人だと得に昔の仕事柄 敬語ぬけないので。」
頭をまた撫でられた、年下とばかりお付き合いしていたのでそんな事もされなかったので 懐く猫になってしまいそうなのを隠していたかった。
小さな抵抗だった。
笑ってしまう、絢音。笑ったのも久しぶりだなと思った。肩からがちがちだった力が、抜けて行くのを感じる。
昔から、友人や他人の前の方が自分を作れるだけ気持ちが楽だった。家族や夫の前ではいい人間でいないとと、気を張り詰めていた。
「一度、分かったから大丈夫。最初の感覚だし。今は駄目です、まだドキドキなのに… 小娘なんかじゃないけど、男性と一対一で話すのも久しぶりなんだから お手柔らかに~」
「では気持ち良く、エスコートを。絢音は笑っていて、いつでも綺麗なままで。君は十分 魅力的だよ。肩の力を抜いて、僕がいる間は寄り掛かって。僕は甘えただしね、僕も寄り掛かるから。」
それには流石に笑って、ずっと笑えなかったのが嘘みたいだと思った。
「甘えたは分かります~私もでも、三姉妹の二番目だから、本当は甘えただけど中々甘え下手で。好きな人の前なんかでは得に。頑張ってしまうし。」
「絢音は今言うツンデレなんやな~」
聞き慣れない話が出たのは、今度はこちらだった。
「ツンデレって?」
「好きな人の前で甘えたくても、人前では恥ずかしいからツンツンとしか出来なくて でも二人切りの時はデレデレとだからツンデレ。」
それには吹き出した、あまりに当たっていたからだ。
「若いのね、聖玲さんは~私、作業が多いしテレビもあまりみないしパソコンも苦手だから最近の流行りを知らないわ。」
「回りに若い社員も、沢山いるからだよ。僕なんてもうおじさん扱いだから。でも確かに色々、聞かされるから耳だけ若返るんや。」
「見た目も十分、若いです~。あっ見えた、多分 駅5分って書いてたからあれですよ。」
「ほんまや、近いとこにしといて本当 良かった。ああ、絢音。」
「何?」
「敬語はいいから、気楽に。ゆっくりでええけど。」
それに頷いた。気遣いに、くすぐったさばかりだった。
「ありがとう、徐々にね~目上の人だと得に昔の仕事柄 敬語ぬけないので。」
頭をまた撫でられた、年下とばかりお付き合いしていたのでそんな事もされなかったので 懐く猫になってしまいそうなのを隠していたかった。
小さな抵抗だった。