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・辿りつく 先には・
第7章 『契約』
「駄目ったら、ダメ。もう、聖 そんな事ばっかり言わないで。」
電話向こうから笑い声が響く。

「残念、今すぐドアを開けたい。」

焦ってドアを見た、まさか外にいるの?とバスタオルを握り締めた。

「駅に着いた、後で。」

耳にキスの音がして、電話を落としそうになった。

文句を言おうにも、電話は既に切れていた。振り回された事が無かった分、叫びたい気持ちを堪え慌てて服を来て 身支度をしにかかった。

軽快な動きは、今のキス一つ?本当に単純だとも。でも男も女も本来はシンプルで単純な生き物なのだ。

気持ちを上げながら、お化粧をしたのは本当に何年ぶりかも分からなかった。

私は女でいられたらしい、ワクワクとドキドキを止めれず気持ちだけが部屋の中に宙に漂っているようだった。

春の夜が来る、静かに風を揺らして…桜は揺れる。
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