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・辿りつく 先には・
第8章 『侵略』
気持ち良さそうに、目を細めている。

「お仕事、どうだった?」

「色々、お店に入るスタッフと顔合わせや細かい打ち合わせをして疲れたわ。店のディスプレイや品数、売れ筋なんかも発表されて。全て、決めてこれでいいかと聞かれたい。」

それにクスクスと笑った。

「それならメールだけで、済んでしまうわ。」

「それでええわ、ああ けどそれでは絢音に会えんからやっぱり仕方ないわ。」

背中もやってあげたかったが、そうなると本当なら体を跨いでするのが一番いい。

だがスカートだった為、躊躇して脇に膝を立てする事にした。ベッドが沈んだのを感じて、ふと目を開けた。

真横には 膝が見える、その白い足を眺め心内で思い描いた。手を這わせ、足を開かせた時の事を…

頬を赤らめ、恥じらいながらも言うことを聞くか、それとも頑なに拒むか。どちらもそれは楽しそうだと、考えていた。
目を閉じ体温だけを、身近に感じる。

自分から求めるように、する事が調教の証だった。

「気持ちいい?」

「ええよ、腰も。ずっと座ってたから、体かちこちやわ。跨いで、その方がやりやすいやろ。」

「でも…スカートだし…」

「大丈夫、顔は上げへん。」

本当かなと思っていたが、膝立は確かに疲れてきた。

そっと跨いで、腰を揉み始めた。足に太ももが触れるだけで、ざわざわとした気持ちが心に波風を立てさせる。

Nは微笑を、隠したくて腕に顔を埋めていた。心が漣となって、はい上がって来るかの様だ。

女の香りが強くなる、それこそ欲情の証。ほくそ笑みと共に、すっと足を抜いてさらりと上向きになった。

体制を崩した、絢音は小さな驚きの声と共に体が傾いた。その体を大事に壊れ物を、扱うよう抱きめた聖。

腕の中にすっぽり収まってしまった、体を硬直させる。

「もう、こっちを向かないって言ったのに。」

「苦しくなって、来たからや。気持ち良かった、マッサージまたして。でも、もっとお礼に気持ちいい事したる。」

いいからの言葉は、唇をいつものように奪われ言葉として発っせられなかった。
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