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・辿りつく 先には・
第8章 『侵略』
それに耐え切れず、顔を上げた。
「どうして、こんな事。私は聖に純粋に、逢いたくて来ただけなのに。」
頬に手を当て、撫でる。顔を赤くし、頬を染める姿すら愛しい。
「僕もやよ、ずっと ずっと逢いたかった。だからだ。絢音の唇がキスを欲しがるから、愛して欲しいと心が言ってる。口ではそんな事ばかり、言ってるが駄目や。僕には分かる。」
何を根拠にと、怒鳴りそうになった。だが身体が反応をしてしまった、戸惑いの方が大きい。
「貴方が恐いわ…涼しい顔をして、私の心にこんな意図も簡単に入って来て。」
それに笑い声を上げたのに、驚く。
「男と女は古来から、喰うか喰われるかで来たんや。自然の事だと思えばええ。絢音の唇はまるで、絹で出来てるように滑らかでいつまでも味わっていたくなる。まるで麻薬のようや。」
「また、そんな言葉でごまかす。確かにそうかも、知れないけど…キスで逝ったことなんて、初めてだし。恐いわ…」
頭を撫でる、優しく。何処までが紳士で、何処までが魔王なんだろうと思った。
「感受性が強い分、魂で感じる。絢音はそれが強い、強い分 精神世界の奥底へ行ける。調教やよ、絢音。そのうち僕の唇を、欲しがる様になるさ。そして自分からねだるようになるんよ。」
耳を塞ぎたかった、言葉の絶対的な力が入り込み、支配されそうな気がして。
「そんなのは、嫌。私が私でなくなるのは嫌だわ。」
「絢音は絢音のままだ。その絢音から欲しくなって来るのを調教するんやから。僕の腕を楽しみに。」
「楽しみになんて、余裕をくれないじゃない聖は。息が出来なくて辛かったわ。」
「ああ、それは酸素を奪うから 脳に空気が行かなくなって体の感覚が麻痺してくる。そうする事で、潜在的な魂に直接 指令が行くんや。だからキスで逝ける。全身でキスだけの事、僕の事 唇だけしか考えられなくなったろう。」
「それはそうだけど、だからこそ震えるわ。この先を考えて…」
「ほら、先を期待してる。いい兆しや。ああ、口紅 落としてしもうた。塗り直し、そろそろ行こう。戯れをしたいけど、食事くらいはしないとなぁ。」
話をさらさらと、切り替えるのが上手過ぎて自分もそういうタイプだったが上を行かれると釈だった。まだまだ反抗心のある自分に笑った。
「どうして、こんな事。私は聖に純粋に、逢いたくて来ただけなのに。」
頬に手を当て、撫でる。顔を赤くし、頬を染める姿すら愛しい。
「僕もやよ、ずっと ずっと逢いたかった。だからだ。絢音の唇がキスを欲しがるから、愛して欲しいと心が言ってる。口ではそんな事ばかり、言ってるが駄目や。僕には分かる。」
何を根拠にと、怒鳴りそうになった。だが身体が反応をしてしまった、戸惑いの方が大きい。
「貴方が恐いわ…涼しい顔をして、私の心にこんな意図も簡単に入って来て。」
それに笑い声を上げたのに、驚く。
「男と女は古来から、喰うか喰われるかで来たんや。自然の事だと思えばええ。絢音の唇はまるで、絹で出来てるように滑らかでいつまでも味わっていたくなる。まるで麻薬のようや。」
「また、そんな言葉でごまかす。確かにそうかも、知れないけど…キスで逝ったことなんて、初めてだし。恐いわ…」
頭を撫でる、優しく。何処までが紳士で、何処までが魔王なんだろうと思った。
「感受性が強い分、魂で感じる。絢音はそれが強い、強い分 精神世界の奥底へ行ける。調教やよ、絢音。そのうち僕の唇を、欲しがる様になるさ。そして自分からねだるようになるんよ。」
耳を塞ぎたかった、言葉の絶対的な力が入り込み、支配されそうな気がして。
「そんなのは、嫌。私が私でなくなるのは嫌だわ。」
「絢音は絢音のままだ。その絢音から欲しくなって来るのを調教するんやから。僕の腕を楽しみに。」
「楽しみになんて、余裕をくれないじゃない聖は。息が出来なくて辛かったわ。」
「ああ、それは酸素を奪うから 脳に空気が行かなくなって体の感覚が麻痺してくる。そうする事で、潜在的な魂に直接 指令が行くんや。だからキスで逝ける。全身でキスだけの事、僕の事 唇だけしか考えられなくなったろう。」
「それはそうだけど、だからこそ震えるわ。この先を考えて…」
「ほら、先を期待してる。いい兆しや。ああ、口紅 落としてしもうた。塗り直し、そろそろ行こう。戯れをしたいけど、食事くらいはしないとなぁ。」
話をさらさらと、切り替えるのが上手過ぎて自分もそういうタイプだったが上を行かれると釈だった。まだまだ反抗心のある自分に笑った。