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・辿りつく 先には・
第9章 『調教』
お店に着いて、席に案内されると横並びの窓際で夜景が美しく見えた。
二人でお酒を選ぶ事も、食事の食べたいのを聞き合うのですら好みが合う度に嬉しかった。綺麗な朱赤の升に、日本酒が美しく煌めきながら注がれ 乾杯をする。
喉を潤し流れる、日本酒が体にじんわりと広がっていった。
「美味しい…」
二人の声が重なった。それに笑う。互いに違う銘柄の日本酒を頼んで、交換をしあう。
「なんなら口移しを、してやろか。」
それにはむせそうになりながら、駄目と叫んでいた。
手を重ねても、引っ込めなくなっただけでも良しとするかと笑う聖。それを聞いて、お酒のせいだけでなく頬を染める。
「常に何処かに、触れていたいの?」
「そうや、不安症だしなぁ。安心するやろ。絢音が恥ずかしいのは分かるけど、これだけは譲らへんよ。わざわざ横並びの席を、予約したのに。触れていたいから…」
そんな細かい事までをと思い、笑ってしまった。
「ホントに自分の欲望には、手を抜かないのね。」
「それが楽しみだから、顔を見たいし体温を感じていたいやん。近い方がええ。」
はいはいと返事をしたが、お料理がきたら流石に離してねと言うと食べさせてやろうかとまで言われた。
何処までが本気かが、本当に分からなかった。
お料理が来て、悪戯っ子の顔で離さへんとか言われ、笑いながらそっと手を離したがその左手は腿に置かれた。それに再び、腿が熱さを増して来るのを感じた。意識を食事に持って行き、その手を気にしない様にしたかった。右手に箸を持つ聖の左側に絢音は、座っていたから手は置けたのだ。考えての座り?確かに先に椅子までひいてくれた。
でも二人などで食事をする時は、自分が左側に座りたいから自然とそちらに足を向けた。ちらりと横顔を見ると いつもの余裕の笑みを返される。
何も聞けなくなって、仕方なく箸を手にし 頂きますと小さく言った。
聖の瞳に見つめられると、まるで体の中の魂を鷲掴みにされている気持ちになり落ち着かなかった。
二人でお酒を選ぶ事も、食事の食べたいのを聞き合うのですら好みが合う度に嬉しかった。綺麗な朱赤の升に、日本酒が美しく煌めきながら注がれ 乾杯をする。
喉を潤し流れる、日本酒が体にじんわりと広がっていった。
「美味しい…」
二人の声が重なった。それに笑う。互いに違う銘柄の日本酒を頼んで、交換をしあう。
「なんなら口移しを、してやろか。」
それにはむせそうになりながら、駄目と叫んでいた。
手を重ねても、引っ込めなくなっただけでも良しとするかと笑う聖。それを聞いて、お酒のせいだけでなく頬を染める。
「常に何処かに、触れていたいの?」
「そうや、不安症だしなぁ。安心するやろ。絢音が恥ずかしいのは分かるけど、これだけは譲らへんよ。わざわざ横並びの席を、予約したのに。触れていたいから…」
そんな細かい事までをと思い、笑ってしまった。
「ホントに自分の欲望には、手を抜かないのね。」
「それが楽しみだから、顔を見たいし体温を感じていたいやん。近い方がええ。」
はいはいと返事をしたが、お料理がきたら流石に離してねと言うと食べさせてやろうかとまで言われた。
何処までが本気かが、本当に分からなかった。
お料理が来て、悪戯っ子の顔で離さへんとか言われ、笑いながらそっと手を離したがその左手は腿に置かれた。それに再び、腿が熱さを増して来るのを感じた。意識を食事に持って行き、その手を気にしない様にしたかった。右手に箸を持つ聖の左側に絢音は、座っていたから手は置けたのだ。考えての座り?確かに先に椅子までひいてくれた。
でも二人などで食事をする時は、自分が左側に座りたいから自然とそちらに足を向けた。ちらりと横顔を見ると いつもの余裕の笑みを返される。
何も聞けなくなって、仕方なく箸を手にし 頂きますと小さく言った。
聖の瞳に見つめられると、まるで体の中の魂を鷲掴みにされている気持ちになり落ち着かなかった。