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第10章 『夜伽』
「見たいなんて、言ってない。」

「さっき、言うたやん。聞いたで。」

「無理矢理 仕向けたくせに。あんなの、洗脳よ。」

「もう一度だけ、言うで。全部を預けぇ。恐くても、俺が受け止める。」

既にまた手が身体を解き始めている。

「待って、せめて もう少しゆっくり。」

「それも最初に言うた、待てへん。絢音の反応が面白うて、愉しいわ。もっと鳴かせたい。」

「いやだ、そんなの恥ずかしい。」

「もう全てを曝してるのに?なんなら電気付けるか?」

「意地悪、 聖」

モーフを取り、身体をすっぽり隠したのを目にして今度は足先をモーフ事、食べた。鳴き声が響く。
感じる、身体がまるで自分のものではないような気がした。溶かされる身体、開かされる次々と…

モーフをさらりと避け、足の指先を厭らしく舐める。どこを舐めても、舌に指先に滑らかに纏わり付き感動した。

今までの奴隷達は本当に普通の主婦だった。だから呼び出しても、恥じらいながらキスの一つでもやればすぐに 体を明け渡し 手応えがなかった。

若い女も飽きた。やはり女は三十代後半からがいい。身体が成熟し、いい香りがする。精神的にも落ち着き、身綺麗にしている。

だがこの絢音はどうだろう、元といえアパレル業界にいてファッションの仕方を知っていた。

お洒落で洗礼され、その外側を剥いでみたらそこには絹の肌があった。

38だと言うのに反応は初々しく、まるで初めて抱かれる身体の反応だった。

男を夢中にさせる身体と、反応。そして何よりも心と身体の反応が何よりも良かった。

舐めあげただけで、身体が小刻みに奮え声は響き心地好い。
ゆっくりと足を開かせようとして、力が入ったのを知り太股を撫で腰を片手でやすやすと持ち上げる。片足が開いて、そこからもう一方の手で抑え片足をぐっと入れた。

「だ…め… そこはやめて、聖」

そんな言葉を聞いているはずも無かった。

わざと見えるように指を、舌先で舐めてからするりと太股の間にその手は消えた。

「指なんか舐めんでも、もう濡れて凄いやんか。口であないに嫌、言うても身体は正直やなぁ。ええ子や、絢音。いい香りだ。」
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