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・辿りつく 先には・
第11章 『告白』
一瞬にして、悲しみや痛み 苦しみを理解し愛してる ただその一言で私の心を救ったのだ。
上を見上げ、昨日の叫びではない穏やかな心も今の聖がくれたものだった。体から何か大きな、苦しかった心が洗い流されていたのを知る。
お手上げだった、最初から敵う筈がなかったのだ。
「愛してるわ、聖。色々 ありがとう。」
それにいつもの余裕の笑みが浮かんだのは、今は見ない事にした。
唇を重ねて来る。目を閉じて、今だけは優しいキスを感じた。首筋や耳元、鎖骨 全てを味わわれる。
胸元を見ると、赤い印が残されている。指先でそれをなぞる、聖。身体が又、反応しそうで怖かった。
「僕が絢音を愛した証、ずっと残ってたらええのになぁ。」
それは自分が思っていたことだったので、頬を赤く染めた。
今の優しい聖の中にどうして、あんな魔王がいるのかを知りたくて聞くかを躊躇しながらも 口から言葉は出てしまう。
何でも知りたい事が、いつもいい方へ行かない時もあったからだ。
今はでも機嫌が良さそうだ、話すなら今のタイミングを昔から良く分かっている。
「聖はどうして、そんな風に女性を強く求める様になったの?」
それに胸元に埋めていた、顔を持ち上げ横になり天井を見上げた。 やっぱり聞いては、いけなかったのかなと思った時に肘をついて頭を手に乗せ絢音の方に体を向けた。
「それは女の身体が極上だからや。簡単やろ。」
「もう、真面目に聞いたの。」
「聞きたいんか?」
「今まで誰にも、聞かれなかったの?」
「女達は抱いてやれば満足して、何も聞かへん。絢音は本当に色々、違うんやな。話してもいいけど、長くなるで。」
「予定はあるようで、ないから大丈夫よ。昨日、ご飯の時に色々聞きたかったのに。」
「絢音があんまり、僕を誘うからや。」
「私はしてなんて、言ってないですー。」
頬を撫でられ、ちょっと身を構えた。
「過去を教えてしまえば、また痛みを分ける事になるさかい、どうかと思っただけや。他にはあんまり話してない、聞かれへんのに話すのもな。」
上を見上げ、昨日の叫びではない穏やかな心も今の聖がくれたものだった。体から何か大きな、苦しかった心が洗い流されていたのを知る。
お手上げだった、最初から敵う筈がなかったのだ。
「愛してるわ、聖。色々 ありがとう。」
それにいつもの余裕の笑みが浮かんだのは、今は見ない事にした。
唇を重ねて来る。目を閉じて、今だけは優しいキスを感じた。首筋や耳元、鎖骨 全てを味わわれる。
胸元を見ると、赤い印が残されている。指先でそれをなぞる、聖。身体が又、反応しそうで怖かった。
「僕が絢音を愛した証、ずっと残ってたらええのになぁ。」
それは自分が思っていたことだったので、頬を赤く染めた。
今の優しい聖の中にどうして、あんな魔王がいるのかを知りたくて聞くかを躊躇しながらも 口から言葉は出てしまう。
何でも知りたい事が、いつもいい方へ行かない時もあったからだ。
今はでも機嫌が良さそうだ、話すなら今のタイミングを昔から良く分かっている。
「聖はどうして、そんな風に女性を強く求める様になったの?」
それに胸元に埋めていた、顔を持ち上げ横になり天井を見上げた。 やっぱり聞いては、いけなかったのかなと思った時に肘をついて頭を手に乗せ絢音の方に体を向けた。
「それは女の身体が極上だからや。簡単やろ。」
「もう、真面目に聞いたの。」
「聞きたいんか?」
「今まで誰にも、聞かれなかったの?」
「女達は抱いてやれば満足して、何も聞かへん。絢音は本当に色々、違うんやな。話してもいいけど、長くなるで。」
「予定はあるようで、ないから大丈夫よ。昨日、ご飯の時に色々聞きたかったのに。」
「絢音があんまり、僕を誘うからや。」
「私はしてなんて、言ってないですー。」
頬を撫でられ、ちょっと身を構えた。
「過去を教えてしまえば、また痛みを分ける事になるさかい、どうかと思っただけや。他にはあんまり話してない、聞かれへんのに話すのもな。」