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祐子の欲望
第6章 早紀の想い
「ここは何処ですか?」

「後に分かるわ。楽しみにしてて」
早紀の手を両手で握って、空間を少しでも無くそうとした

「大人2枚頂戴」
聞き慣れたチケットの買い方
粗方想像が出来る
タクシーを下りて直ぐに、チケットが買える場所ってそうはない

「おいで」
こはるは早紀を横に立たせて、建物の中に入った
エアコンが利いてて、早紀には寒いくらいだった
震える早紀に、こはるがスカーフを首に巻いて、余った分を乳房に掛けた
乳首が隠れて晒されてる意識が薄れた
場内を歩いて行くと、こはるが立ち止まり扉を開ける音がした
開けた瞬間に、何処にいるのか直ぐに分かった
成人映画の映画館に来ていた

「客が疎らだけど、みんな早紀さんの事、見てるわよ。どうしようか」

「1番後の席に早く座りたいです」

「残念ね。取った席は、ど真ん中のストライクよ。誰からでも見える場所」

「そんなぁ~」

「こういう場所に、その格好で来たら、変態としか見えないでしょ?」

「でも、私にこうさせてる、こはるさんも変態って見られますよ」

「だから、何? 私は自分で変態って認めてるもん それを言うなら、私に連れて来られて、文句も言わない早紀さんも変態って事でしょ?」

「私は、こはるさんがいるから、耐えられるだけです」

「嬉しい事言ってくれるのね。可愛いわ。ご褒美あげる」
こはるは早紀に席の背もたれに向かわせ、スカーフを取って、

「お兄さん方、この子のエッチな姿を見たくないですか?」
早紀の横で、上映中に叫んだ
客の視線が早紀に集中している

「映画よりも、生で見れますけど」
更に付け加えた
一人二人と席を立って、二人の近くに座った
座って早紀の躰を見ながら、チンポを扱いてる客もいる

「お願いがあります。リクエストとかは無しです。チンポもしゃぶりません。ただ射精したい気持ちは分かります。その時は、この子の躰に掛けてやって下さい。後処理は御自分でして下さい」
この空気がどう転ぶのか、こはるも知っていた
全員で襲い掛かってきても、こはる達にも非はある
早紀と自分を守りながら、早紀をもっと感じさせたいと思っていた

「どんな人達が、貴女を見ているか、知りたい?」

「知りたくないです」
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