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祐子の欲望
第1章 祐子の眼力
「それなら先ず付き合っていきましょうよ。籍はそれからで。どう?」

「申し訳ありません」

「こはるさんが謝る事はないのよ。その男が悪いんだし」

「大変だと思ったら、祐子さんからさよならして下さい」

「私は、こはるさんが好きで、愛してるの! 可哀想とか手助けとか情で付き合ってって言ってないわよ。愛を持ってこはるさんとパートナーになりたいって最初から思ってた。情は愛情に変化しないって。同情は何も生まれないって」

「そうかもしれませんね」

「風俗の仕事、辞めてくれる?」


「それはできないんです。お金を借りた会社が、ヤバい会社で返済の為に風俗を紹介されたんです。金額が金額だったから、どうしようもなくて」

「よくある話ね。でも、こはるさんが男に抱かれるのってヤダ」

「ありがとうございます。でも自分ではどうもできません」

「いい事、思いついたわ。こはるって独り暮らし?」

「はい」

「先ず経費削減の為に、一緒に住みましょうよ」

「どちらの部屋で住むんですか?」

「私の部屋においで」

「あの人達に祐子さんの住所を教える事になります。迷惑を掛けられません」

「いいの、知られて。いい考えがあるから」

「いつ引っ越したらいいんですか?」

「今はまだいつって、分からない。でも準備だけはしておいて」

「なんかいっぱい御迷惑お掛けして……」

「いいの、気にしないで」
祐子はこはるの頬に軽くキスをした
こはるも祐子のおでこに額を当てて、祐子に躰を預けた

「おいで」
祐子はこはるの手を取り公衆トイレに連れ込んだ
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