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残像
第4章 脱走
いい値で売れたって亭主は自慢してよ、金の卵持った嫁だって自慢してたらしいけど、シン坊がどうなったのかは分かんねぇんだ。おタケさんは気がふれて首吊ったって聞いたな。亭主にしたらてめぇの子でもねぇガキなんざ店の売りもんほどの値打ちも無かったのに、それが大化けしたと思ったみたいだぜ。
はぁ、気の毒な話だなぁ。俺は何年か前に偉く綺麗な顔したガキをあの番頭が手ェ引いていくのを見たぜ。中で何やらせてたんだか知らねぇがよ、あのガマ親父の風体見りゃ大体は想像もつくじゃねぇか。常々ロクな死に方しやしねぇと思ってたんだ。やっぱりお天道様は見てらっしゃるってこった。
なぁ。
下手人もまだ捕まってねぇんだろ?もうひと月にもなるってのにな。
なに、成敗されたのさ。能無しの役人が躍起になったってきっと叩いて埃が出んのはあのガマの方だよ。

そんな会話を聞きながら、主人が野盗に殺されたこと、誰もそれを悼まぬほど、主人の評判が世間でも悪かったことを知る。
そして、その時初めて、もしや、と思った。
一月前、市九郎から微かに感じた血の臭い。

もしかして。

もしかしたら…
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