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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第21章 【二十一話】直接対決
その一言に多香枝はまたもや真っ赤になり、憂佳は端から見ていても笑えるほどうろたえていた。
指摘された玲那は思い当たる節を思い出しながらも、はた目には動揺したように見えないくらい冷静に頭を上げて、三人を見た。
「ほらほら、失神プレイってのが一部で流行ってるっていうじゃない? お父さん、もしかしてプレイ中に首を絞められて、気持ち良くて死んじゃったの? 腹上死? うわぁ、ご愁傷様~」
どこまでも空気を読まない依里佳の発言に、玲那は内心では焦っていたが、それを悟られたらおしまいだと思い、毅然とした態度をとり続けていた。
「み……、山浦社長の名誉のために申しあげますが」
「ふんっ、盗人猛々しいあんたみたいなヤツにそんなことを言われるなんて、道弘もほんと、落ちたものね。憂佳、依里佳、帰るわよ!」
「はい、お母さま」
「うっわー、金に汚いビッチかー。それで命を落としちゃうなんて、最低な人に引っかかったね、お父さん」
さすがに誤解をされていると困ると思った玲那が言い返そうとしたのだが、多香枝たちにそんな言葉を吐き捨てるように言われ、鼻息荒く肩をいからせながら去られてしまえば、追いかけてまで真実を告げる気力はなかった。
多香枝の態度もなにより心が折れる出来事であったが、依里佳の包み隠さない言葉に、今まで、ここまでひどい言葉を言われたことがなかったため、玲那はうちひしがれていた。
三人が乗った車が駐車場を出て行っても、玲那は動くことができなかった。
指摘された玲那は思い当たる節を思い出しながらも、はた目には動揺したように見えないくらい冷静に頭を上げて、三人を見た。
「ほらほら、失神プレイってのが一部で流行ってるっていうじゃない? お父さん、もしかしてプレイ中に首を絞められて、気持ち良くて死んじゃったの? 腹上死? うわぁ、ご愁傷様~」
どこまでも空気を読まない依里佳の発言に、玲那は内心では焦っていたが、それを悟られたらおしまいだと思い、毅然とした態度をとり続けていた。
「み……、山浦社長の名誉のために申しあげますが」
「ふんっ、盗人猛々しいあんたみたいなヤツにそんなことを言われるなんて、道弘もほんと、落ちたものね。憂佳、依里佳、帰るわよ!」
「はい、お母さま」
「うっわー、金に汚いビッチかー。それで命を落としちゃうなんて、最低な人に引っかかったね、お父さん」
さすがに誤解をされていると困ると思った玲那が言い返そうとしたのだが、多香枝たちにそんな言葉を吐き捨てるように言われ、鼻息荒く肩をいからせながら去られてしまえば、追いかけてまで真実を告げる気力はなかった。
多香枝の態度もなにより心が折れる出来事であったが、依里佳の包み隠さない言葉に、今まで、ここまでひどい言葉を言われたことがなかったため、玲那はうちひしがれていた。
三人が乗った車が駐車場を出て行っても、玲那は動くことができなかった。