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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第44章 【四十四話】人は死んだら星になる

多香枝の死体が発見されてから何日経ったのかわからないが、ずいぶんと経っているような気がする。
今回は道弘のときとは違い、内々で葬式を行うとのことだったが、肝心の憂佳と連絡が取れなかったため、十朱がいろいろな手配をしたということだった。
それにしても、どうして多香枝と依里佳は殺されたのだろうか。そして憂佳の行方が分からないということは……。
「憂佳さんの行方は、わからないのですか」
「十朱側で最後に連絡を取ったのが、社長の四十九日の法要についての事務連絡だったと聞いた」
「……それでは、憂佳さんはやはり法要には」
「来ていたらしい」
「え、そうなのですか」
「だけど、それから足取りがつかめないと聞いている」
その一言に嫌な想像がよぎったが、縁起でもないと玲那は首を振った。
「携帯電話の留守電に伝言を入れていると言うから、もしかしたら来るかもしれない」
「……はい」
「いいか、玲那」
久しぶりに景臣から名前を呼ばれて嬉しくなったが、必死になって表に出さないようにして、運転をしている横顔を見た。
「なにがあるか分からないから、俺から離れるなよ」
「はい」
「……今日できっと、決着がつく」
「え」
景臣は意味深に呟いたきり、口を閉ざした。
川端母娘の葬儀会場は、道弘のときとは違う会場だった。
車を止めて、久しぶりに景臣に肩を抱き寄せられ、玲那はどきどきした。触れられたところが熱くなっているのが分かったが、景臣を見上げると、いつもと変わらない表情だった。
こんなにどきどきしているのはきっと、玲那だけだ。
そう思うと、気持ちがしぼんでしまいそうになったが、今から葬式なのだ。浮かれている場合ではないからちょうどよい。
玲那は自分にそう言い聞かせ、景臣に抱えられるようにしながら会場に向かった。
今回は道弘のときとは違い、内々で葬式を行うとのことだったが、肝心の憂佳と連絡が取れなかったため、十朱がいろいろな手配をしたということだった。
それにしても、どうして多香枝と依里佳は殺されたのだろうか。そして憂佳の行方が分からないということは……。
「憂佳さんの行方は、わからないのですか」
「十朱側で最後に連絡を取ったのが、社長の四十九日の法要についての事務連絡だったと聞いた」
「……それでは、憂佳さんはやはり法要には」
「来ていたらしい」
「え、そうなのですか」
「だけど、それから足取りがつかめないと聞いている」
その一言に嫌な想像がよぎったが、縁起でもないと玲那は首を振った。
「携帯電話の留守電に伝言を入れていると言うから、もしかしたら来るかもしれない」
「……はい」
「いいか、玲那」
久しぶりに景臣から名前を呼ばれて嬉しくなったが、必死になって表に出さないようにして、運転をしている横顔を見た。
「なにがあるか分からないから、俺から離れるなよ」
「はい」
「……今日できっと、決着がつく」
「え」
景臣は意味深に呟いたきり、口を閉ざした。
川端母娘の葬儀会場は、道弘のときとは違う会場だった。
車を止めて、久しぶりに景臣に肩を抱き寄せられ、玲那はどきどきした。触れられたところが熱くなっているのが分かったが、景臣を見上げると、いつもと変わらない表情だった。
こんなにどきどきしているのはきっと、玲那だけだ。
そう思うと、気持ちがしぼんでしまいそうになったが、今から葬式なのだ。浮かれている場合ではないからちょうどよい。
玲那は自分にそう言い聞かせ、景臣に抱えられるようにしながら会場に向かった。

