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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第49章 【四十九話】妊娠
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 目が覚めると、次の日の朝だった。
 前の日もかなり寝たのに、今日も朝までぐっすりとはどういうことだろうと思ったが、玲那は怠いと思いつつも起き上がり、とりあえずキッチンへと向かった。

 冷蔵庫を開けると、予想どおり、食料も調味料もなにも入っていなかった。
 ただ、水のペットボトルが何本か入っていたため、賞味期限を確認して一本取りだし、開けて飲んだ。

 筒宮の屋敷から歩いて十分ほどの距離にコンビニがあった記憶がある。
 部屋に戻り、財布を手に取り、とりあえず、生活に必要なものをコンビニで購入することにした。

 今日は朝からいいお天気で、陽射しがかなり強い。日傘を片手にてくてく歩いてコンビニに行き、レトルトの総菜を中心に、二日分くらいの食べ物を買った。
 お茶やお花、お琴などは習っていたけれど、こんなことなら料理教室にも通っておけばよかったなんて思ったけれど、今、それを嘆いても仕方がない。
 思ったよりも重たくなってしまったが、玲那はどうにかそれを持ち、屋敷に戻った。
 それだけだったのだけど、ひどく疲れてしまった。
 冷蔵庫に適当に詰めて、食欲はあまりなかったけれど、ミニ冷やし中華を食べることにした。酢が効いた醤油だれはさっぱりとしていて、思っていたよりするすると食べることはできたが、やはりあの定食屋の料理を思うと残念な気持ちになる。

 あのマンションでの暮らしは、不毛だったけれど、それでも楽しいこともあった。
 景臣は監禁だと言っていたけれど、こうして離れてみれば、まさしくそうだったとしか思えない。
 だけど、景臣が言ったような、ストックホルム症候群だったとは思えない。
 景臣のあの傷に対して痛かっただろうなという同情はあったけれど、それだけだ。
 それでもやはり、この気持ちはストックホルム症候群で、時間が経てばそうではないと思うようになってしまうのだろうか。

 景臣のそばにいた時間が長すぎて、今は冷静に考えられないのかもしれない。
 時間が経てば、冷静に景臣のことを考えることができるだろうか。

 玲那はミニ冷やし中華を食べ終わり、片付けをした。お腹に食べ物が入ったからか、眠くなってきた。
 どうせなにも予定もないのだから、寝てしまおう。
 玲那は自室に戻り、ベッドに横になって、眠った。
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