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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第1章 【一話】死体との対面

家のためだと割り切って受け入れた。そうしなければ玲那たち家族は路頭に迷うことになる。玲那が犠牲になることで、みんなが救われる。理解して受け入れたはずだった。
だけど頭で理解していても、身体と心は拒否をしていた。
最初にこの話を聞いたとき、ここまで嫌だと思っていなかったのだ。
道弘のことは玲那は昔から知っていて、頼もしい男性という認識であった。好きでも嫌いでもない、父の仕事の取引先のうちの一人だった。
特に嫌悪の気持ちは持っていなかったし、いずれ、父の取引先のだれかと結婚しなくてはならないということは分かっていた。
父の取引先の人間の中にどうしても好きになれない人もいた。その中でなんとも思っていない相手でよかったと安堵したはずなのに。
どうして、と。
よりによって見合いとは名ばかりの席で、道弘の補佐役といって景臣は現れたのだろうか。
そう、今までだれにも恋をしたことがなかった玲那は、景臣を一目見て、恋をしてしまったのだ。
もっと早いタイミングで出逢っていればと悔やまれて仕方がない。
そこまで考えて、玲那はふと考えた。
道弘との結婚話より先に景臣と出逢っていたとしても、玲那の立場を考えればそれはどちらにしても無理だったのだ。それならば、出逢わなければよかった……。
ここで後悔しても仕方がないと分かっていても、玲那はそう思わずにはいられなかった。
どちらにしても、景臣と結ばれることはありえないのだ。抱いてしまった気持ちを心の奥に閉じ込め、玲那は家族を救うためと自分に言い聞かせた。
だけど頭で理解していても、身体と心は拒否をしていた。
最初にこの話を聞いたとき、ここまで嫌だと思っていなかったのだ。
道弘のことは玲那は昔から知っていて、頼もしい男性という認識であった。好きでも嫌いでもない、父の仕事の取引先のうちの一人だった。
特に嫌悪の気持ちは持っていなかったし、いずれ、父の取引先のだれかと結婚しなくてはならないということは分かっていた。
父の取引先の人間の中にどうしても好きになれない人もいた。その中でなんとも思っていない相手でよかったと安堵したはずなのに。
どうして、と。
よりによって見合いとは名ばかりの席で、道弘の補佐役といって景臣は現れたのだろうか。
そう、今までだれにも恋をしたことがなかった玲那は、景臣を一目見て、恋をしてしまったのだ。
もっと早いタイミングで出逢っていればと悔やまれて仕方がない。
そこまで考えて、玲那はふと考えた。
道弘との結婚話より先に景臣と出逢っていたとしても、玲那の立場を考えればそれはどちらにしても無理だったのだ。それならば、出逢わなければよかった……。
ここで後悔しても仕方がないと分かっていても、玲那はそう思わずにはいられなかった。
どちらにしても、景臣と結ばれることはありえないのだ。抱いてしまった気持ちを心の奥に閉じ込め、玲那は家族を救うためと自分に言い聞かせた。

