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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第1章 【一話】死体との対面

道弘と結婚したら、彼の補佐役である景臣と顔を合わせる機会はあるだろう。それだけでいいじゃないと玲那はこの結婚を納得することにした。それにどのみち、玲那には嫌だといえるような状況ではなかった。
たまに会えるだけでいい。
玲那はそう思っていたというのに、なにがどうなったのか分からないが、なぜか景臣は玲那のそばへとやってきた。
道弘いわく、この結婚を快く思わない輩というのが存在しているらしく、玲那だけだと危険だから、景臣を護衛につけると言う。
本来は玲那の近くに若い男は置きたくないのだが、景臣は信頼に足る部下だからといいながら、道弘は玲那のそばに置いたのだ。
結婚してから後、たまに会えるかもと思っていた人が常に側にいてくれる。
そのことに玲那は最初、とても嬉しく思った。態度に出してはだめだと分かっていたけれど、それでも景臣がいてくれるのは嬉しくて、いつもよりはしゃいでいたかもしれない。
だけどその浮かれた気分はすぐに沈み込んでしまった。
──一緒にいたって、一緒にいるだけだ。
触れることもできなければ、ましてや、好きだという気持ちも伝えられない。気持ちを伝えてしまったら最後、二度と再び、会えなくなってしまう。
それならば、側にいてくれるだけでもいい。
玲那は切ない気持ちを胸に、景臣がそばにいてくれることに喜びを感じようとした。
たまに会えるだけでいい。
玲那はそう思っていたというのに、なにがどうなったのか分からないが、なぜか景臣は玲那のそばへとやってきた。
道弘いわく、この結婚を快く思わない輩というのが存在しているらしく、玲那だけだと危険だから、景臣を護衛につけると言う。
本来は玲那の近くに若い男は置きたくないのだが、景臣は信頼に足る部下だからといいながら、道弘は玲那のそばに置いたのだ。
結婚してから後、たまに会えるかもと思っていた人が常に側にいてくれる。
そのことに玲那は最初、とても嬉しく思った。態度に出してはだめだと分かっていたけれど、それでも景臣がいてくれるのは嬉しくて、いつもよりはしゃいでいたかもしれない。
だけどその浮かれた気分はすぐに沈み込んでしまった。
──一緒にいたって、一緒にいるだけだ。
触れることもできなければ、ましてや、好きだという気持ちも伝えられない。気持ちを伝えてしまったら最後、二度と再び、会えなくなってしまう。
それならば、側にいてくれるだけでもいい。
玲那は切ない気持ちを胸に、景臣がそばにいてくれることに喜びを感じようとした。

