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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第11章 【十一話】プロポーズでは駄目なのでしょうかと聞けたら良かった
「どうすることもできないお荷物と化してしまった一人娘を引き取ってくれ、挙げ句は筒宮の名を背負い、しかも課せられていた借金がなくなるばかりか、十朱というバックと、さらには金銭的援助も得られる。筒宮さまは手放しで喜ばれていましたよ」
「…………」
「借金返済は私の懐からですが、今後の支援は私の父がするということですから、玲那さんはなんの心配もいりません」
玲那の知らないところでそんなことが決められていたことは驚きだった。
「それで、景臣」
「なんだ」
「入籍はすぐするの?」
「今から行こうかと思ったんだが、なにか問題でも?」
「ありまくりだろう! まったく、倫理観が欠落しているよね、景臣って」
「どうして? 玲那さんは社長とは入籍していないのは私がはっきりと把握している。重婚の心配はない」
「それもだけど! 一応さ、山浦氏と玲那さんは結婚式まで挙げた仲なの。世間的には婚約者。入籍してないからって、婚約者が亡くなったから、はい、次! はさすがにどうかと思うわけだよ」
「どうしてだ」
「あのね、婚約者だよ? ほぼ身内なわけ。葬式も終わってないし、せめて山浦氏の四十九日過ぎてからにしなよ」
「俺はすぐにでも十朱を捨てたいんだが」
「それは分かったけど、景臣、きみもいい大人なんだから、少し待ちなよ。それに」
と小牧はそこで言葉を区切り、ちらりと玲那を見た。
「さっき、はっきりと返答をもらってないんだけど、山浦氏が玲那さんに中出ししていた場合、子どもが出来ている可能性があるわけだ」
あまりにも生々しい小牧の言い方に、玲那は真っ赤になった。
「わかんないかと思ったけど、玲那さん、中出しの意味、分かるんだ」
とにやにや顔で小牧が見てきたので、玲那は睨みつけた。
「だから、せめて玲那さんの生理が来るまでは籍を入れない方がいいよ。いや、景臣がだれの子でも気にしないってのなら話は別だけど、親父さまは十朱と筒宮の血を引いた子がほしいわけでしょ?」
「……そうだ」
「どーせあの人だから、筒宮支援の条件としてそんなことを言ったんだろうと思ったけど、ほんとに当たるとは」
「…………」
「借金返済は私の懐からですが、今後の支援は私の父がするということですから、玲那さんはなんの心配もいりません」
玲那の知らないところでそんなことが決められていたことは驚きだった。
「それで、景臣」
「なんだ」
「入籍はすぐするの?」
「今から行こうかと思ったんだが、なにか問題でも?」
「ありまくりだろう! まったく、倫理観が欠落しているよね、景臣って」
「どうして? 玲那さんは社長とは入籍していないのは私がはっきりと把握している。重婚の心配はない」
「それもだけど! 一応さ、山浦氏と玲那さんは結婚式まで挙げた仲なの。世間的には婚約者。入籍してないからって、婚約者が亡くなったから、はい、次! はさすがにどうかと思うわけだよ」
「どうしてだ」
「あのね、婚約者だよ? ほぼ身内なわけ。葬式も終わってないし、せめて山浦氏の四十九日過ぎてからにしなよ」
「俺はすぐにでも十朱を捨てたいんだが」
「それは分かったけど、景臣、きみもいい大人なんだから、少し待ちなよ。それに」
と小牧はそこで言葉を区切り、ちらりと玲那を見た。
「さっき、はっきりと返答をもらってないんだけど、山浦氏が玲那さんに中出ししていた場合、子どもが出来ている可能性があるわけだ」
あまりにも生々しい小牧の言い方に、玲那は真っ赤になった。
「わかんないかと思ったけど、玲那さん、中出しの意味、分かるんだ」
とにやにや顔で小牧が見てきたので、玲那は睨みつけた。
「だから、せめて玲那さんの生理が来るまでは籍を入れない方がいいよ。いや、景臣がだれの子でも気にしないってのなら話は別だけど、親父さまは十朱と筒宮の血を引いた子がほしいわけでしょ?」
「……そうだ」
「どーせあの人だから、筒宮支援の条件としてそんなことを言ったんだろうと思ったけど、ほんとに当たるとは」