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九尾狐(クミホ)異伝
第3章 月夜の変化(へんげ)
 狐であると知られた以上、女は男の許にはいられない。女は泣く泣く男の許を去り、やがて身籠もっていた彼女は子どもを生んだ。
 人間と狐の合いの子を、母狐は人間の男に託した。ある朝、ひっそりと仔狐を咥えて村に降りてゆき、男の家の前に赤ん坊を置き去りにしたのだ。そのしばらく後、男が赤ん坊と少し離れた場所で息絶えている雌狐を見つけた。
 雌狐は愛する男や子どもと離れて、生きてゆくだけの気力を持たなかったのだ。
 男は男泣きに泣きながら雌狐を埋めて墓を建ててやり、子どもを大切に育てた。やがて人間と狐の間に生まれた女児は成長して美しい娘となり、人間の男と結婚して幸せに暮らした。人間と狐の間の子は狐として生まれるが、人界に三十年以上いれば、人間になれる。
 その赤ん坊は母狐の願いどおり、人間になれたのだ。
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