この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
九尾狐(クミホ)異伝
第4章 宿命
「それでは、参ります」
 執事があからさまにホッとしたような顔で頷く。
 輿の戸を控えていた家僕が開け、彩里が乗り込む。その間際、彩里が振り返った。
 視線と視線が切なく絡み合い、離れる。
―俊秀、私を信じて。
 彩里の眼は確かにそう語っている。
 頷き返すこともできず、俊秀はただ眼を見開いたまま妻を見つめるしかなかった。
 最後に彩里は哀しげに微笑み、輿の中に消えた。家僕が再び輿の戸を閉める。
 輿が動き出しても、俊秀はボウと惚けたようにその場に立っていた。
 ふと我に返った時、既に彩里を乗せた輿は狭い道の角を回り、完全に視界から消えていた。
/215ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ