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九尾狐(クミホ)異伝
第4章 宿命
 耳をつんざくような銃声が轟いた後、祖母は胸からおびただしい血を流しながら、倒れた。真っ白な新雪に飛び散った赤い血。物言わぬ骸となり果てた祖母を猟師は荷物のように担いで、山を降りていった。
 物陰に隠れて、震えながら見ていた彩里は、まだほんの子どもにすぎず、何もできなかった―。
 今でも不吉なまでに鮮やかな血の色が瞼から消えない。あの呪わしい夜の記憶が甦る度、視界が真っ白から突如として真っ赤に染まった、あの絶望的な瞬間に絡め取られてしまう。
 冷たい夜風に運ばれ、時折、雪が舞っている。紅く巨大な月と花びらのように落ちてくる雪は、どこか現(うつつ)の光景とも思えない取り合わせだ。
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