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九尾狐(クミホ)異伝
第4章 宿命
「あなたに国王殿下を非難する資格があるのですか?」
「な、何?」
突然、従順な態度を豹変させた彩里に、ソンイは愕きを隠せないようだ。
彩里は紅の乗った唇を引き上げる。
「国王さまは、まだしもご自分のお考えになったことを実行なさっているけれど、あなた方両班は、どうなの? 倹約令が馬鹿げていると口で罵るだけで、実際に何をするわけでもなく、ただ変わり映えもせず酒色に溺れているだけ。手をこまねているだけのあなたより、神経症を病んでおられるという国王さまの方がまだマシね」
「き、貴様。生意気に、この儂にそのような口をききおって。可愛い娘と思い、下手に出ておれば良い気になっておるのか!」
「な、何?」
突然、従順な態度を豹変させた彩里に、ソンイは愕きを隠せないようだ。
彩里は紅の乗った唇を引き上げる。
「国王さまは、まだしもご自分のお考えになったことを実行なさっているけれど、あなた方両班は、どうなの? 倹約令が馬鹿げていると口で罵るだけで、実際に何をするわけでもなく、ただ変わり映えもせず酒色に溺れているだけ。手をこまねているだけのあなたより、神経症を病んでおられるという国王さまの方がまだマシね」
「き、貴様。生意気に、この儂にそのような口をききおって。可愛い娘と思い、下手に出ておれば良い気になっておるのか!」