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情欲の塔
第2章 変態でスイマセン
「おっ、お前だってこの状況で何か用意されてたら、それが何であろうと身につけてたかもしれないし。何も用意されてなかったんだろ?」
部屋を回りながら苦し紛れに俺が言った。

「ブラジャーと女性用ショーツがあった。置いてきた」

「…そうか」

「………」

「………」


何もない部屋が続く。それも、似たような部屋ばかりだった。

「ここは一体どこなんだろうな」
扉を開けて中を確認しては閉めるというのを繰り返しながら、俺は言った。

「さあ…」

「とにかく、上にいけば何かわかるだろ」

「そう信じたいけどね」
言いながら、金髪イケメンが扉を開けた。

「!?」
金髪イケメンが、ドアノブを握ったまま絶句している。

「どうした?」
後ろからのぞき込むと、そこは。

「なんじゃこりゃ…!」
ピンク一色。そして、右側の壁に何か取り付けられている。…というよりも、埋め込まれている。

俺たちは恐る恐る中に入った。壁のそれは…尻を模したものだった。中央に大きめの穴が空いている。同じものが二個。シリコンのようなものでできており、本物にかなり似せている。

「尻コンってか…」

「………」

「…すまん」

とその時、バタン、と扉が閉まる。ふと入り口を見ると、開けたままだったはずの扉が閉められている。

「やられた!」
金髪イケメンが扉へ走り、ドアノブを回すが、鍵がかけられているようだ。開かない。

しかも、閉められて初めて気づいたが、扉の内側に何か貼り紙がある。

『部屋から出たければ、そこのオナホールにイれろ』

「はあ!?」
アホか。なんでそんなこと…。

と、金髪イケメンはゆっくりと扉を離れる。壁の尻コンをじっと見つめると、諦めたようにそれに近づけた。

「おい」

「…やるしかないだろ」
そう言って、金髪イケメンは一気に自身を押し入れた。
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