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第4章 非常階段で　

「できなかったら・・・」
「写真がばら撒かれるだろうな。残念だが。早くしてくれ、オレもこうしてチンポを出してるのが情けないんだから」
　するしかないのだから、女の体が躊躇しながらゆっくりと動きだす。その見た目からして、この男をどうして勃たせたらいいのか分からないような様子の香織は、とりあえずベストのボタンを外し出した。そのボタンを外し終えて脱いだベストを床の上にソッと置き、次はブラウスのボタンを外し始める。まずは両袖から。そして胸元の上から順に外していく。ここからは自分の手元を見ながらも、チラッ、チラとときおり男の股間に目が動いていた。それは男の陰部に変化を期待してなのだろうが、残念なことにソレは相変わらずダラ～ンとしたままだ。小刻みに震えだした手で上から下へと全部のボタンを外し終え、ブラウスの前合わせにいよいよ両手を掛けた。いろいろな思いを乗せた眼差しを男に送ってきてから、小さくフ～ッと息を吐き出し、そして静かに前を広げて裸の胸を晒した。