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第1章 シーン1

「今日は一段ときれいだよ。」

「ありがと。」

「奈緒美さんご無沙汰してます。今日はりき入ってますね。」

　真一の同級生の正岡さんはすでに彼女と来てコーヒーを飲んでいた。

「奈緒美さん、やだ、私かすんじゃうじゃない。」　

　正岡さんの彼女の聖子はそういいながら軽く会釈した。

　その聖子も真っ白なレースのワンピースに身を包み、髪はアップに上げてきれいな襟足を強調していた。目じりを跳ね上げた少しきつめの化粧はきらきら光る目を印象付けて雑誌のモデルのようだった。

「なんだい、女性軍は皆目いっぱい張り切っておしゃれして、なに期待してんだよ。」

「あなたたちに恥かかせてはいけないと思って、おしゃれしてきたのよ。」

「いざ行ったら、男どものほうがきっと興奮するんだから。」

　軽口を叩きながら奈緒美たちは連れだって席をたった。