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忘れられないあの人
第2章 痴漢
ほんと、どうしようもないな俺は。
こんなとこで出したらどうなる?ズボンに染み出したら困るだろう!
射精は我慢だ、我慢するんだ!
駄目なんだって!
ああー…
でも、でも、ああ…
電車の揺れで移動できたのか、いつの間にか元カノはほぼ目の前に構えていた。
と、ふいにその女の子が顔をあげた。
バッチリ目と目が合ってしまう。
距離はたったの30cmくらい。
ああ、やっぱり本人か。
とか思いながら目をそらすことはできない。
元カノはリュックを前で抱えているので、その分が邪魔で近付けないといった具合で、もし鞄がなかったら相当近かったろうなと、なんだか変な思考が働いてしまう。
「えっと、もしかして、なおき?」
なんとも自信なさそうに聞いてきた。
この間も手は止まっていない。少し動きが遅くなったが。
菜々じゃないのか?
でも手の形がな…こう、位置的に菜々しかありえないというか。
ああ、相変わらず上目遣いが可愛らしい。
「あ、ごめんなさい、人違い?」
「あぁ、いやぁ、えっ…と、なっ…菜々だよね?」
喋るのも一苦労だ。でもなんだかこの状況、興奮する。
菜々は軽く頷いてから、楽しそうに話し出す。
「やっぱりー!偶然だね、いつも乗ってるの?」
白く健康な歯が見える。
手の動きが止まった。
と思ったらファスナーおろしてる!?
えっと!それは!まずいのでは!?
『蒲田、蒲田です…』
アナウンスが流れ、反対側のドアが開く。
ほら、駅についた!
まずいって!
結構乗り降りするから、こんなことしたら!
でも抵抗なんてしなくてもいいやなんて思ってしまって、いとも簡単にファスナーは下ろされた。
「ねえ?直毅ったら?きゃっ」
流れに逆らうようにして俺たちは(この場合、菜々が俺を引っ張っていったんだと思う)閉まっているドア付近の隅に追いやられた。
俺が菜々を隠す形になった。
いわゆる壁ドンってやつだ
こんなとこで出したらどうなる?ズボンに染み出したら困るだろう!
射精は我慢だ、我慢するんだ!
駄目なんだって!
ああー…
でも、でも、ああ…
電車の揺れで移動できたのか、いつの間にか元カノはほぼ目の前に構えていた。
と、ふいにその女の子が顔をあげた。
バッチリ目と目が合ってしまう。
距離はたったの30cmくらい。
ああ、やっぱり本人か。
とか思いながら目をそらすことはできない。
元カノはリュックを前で抱えているので、その分が邪魔で近付けないといった具合で、もし鞄がなかったら相当近かったろうなと、なんだか変な思考が働いてしまう。
「えっと、もしかして、なおき?」
なんとも自信なさそうに聞いてきた。
この間も手は止まっていない。少し動きが遅くなったが。
菜々じゃないのか?
でも手の形がな…こう、位置的に菜々しかありえないというか。
ああ、相変わらず上目遣いが可愛らしい。
「あ、ごめんなさい、人違い?」
「あぁ、いやぁ、えっ…と、なっ…菜々だよね?」
喋るのも一苦労だ。でもなんだかこの状況、興奮する。
菜々は軽く頷いてから、楽しそうに話し出す。
「やっぱりー!偶然だね、いつも乗ってるの?」
白く健康な歯が見える。
手の動きが止まった。
と思ったらファスナーおろしてる!?
えっと!それは!まずいのでは!?
『蒲田、蒲田です…』
アナウンスが流れ、反対側のドアが開く。
ほら、駅についた!
まずいって!
結構乗り降りするから、こんなことしたら!
でも抵抗なんてしなくてもいいやなんて思ってしまって、いとも簡単にファスナーは下ろされた。
「ねえ?直毅ったら?きゃっ」
流れに逆らうようにして俺たちは(この場合、菜々が俺を引っ張っていったんだと思う)閉まっているドア付近の隅に追いやられた。
俺が菜々を隠す形になった。
いわゆる壁ドンってやつだ