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家庭教師とその弟
第5章 ご招待
「ねえねえりかはさ、彼氏いるの?」
馴れ馴れしく名前で呼んできた。こういうところは兄弟かな?
「いない、かな」
「あれ?そうなの?ふーんそっか。へー」
「いや!違うからね!そうじゃないからね?ね?」
先生と恋人だと思ったのだろうか。目線をお風呂場の方へ向けてニヤニヤしている。
「ねえ俺って、かっこいいでしょ?」
「え?え?」
突拍子もないことを言ってきた。
「りかは、年下ってどこまでいけんの?」
まさに、誘われている状況だった。そっか、彼氏いないって分かったからかな?
「年下って、別に恋愛対象にはならないかな。。私は、年上が好き」
ここは、はっきりと言わなきゃ。というより、お兄さんが好きって言ったらよかったかな。
「俺、年下に見える?」
「はい?」
何を言ってるんだろう。あ、でも、なんか年下っぽくないんだよね。タメか、いやいや、高校生くらい。だって、身長も高いし、声変わりもしてるし。なにより、冷静で硬派で…
「そう言われると、見えないかも?」
「じゃあ、俺と付き合ってくれますか」
え?え?なにそれ?
私が何も言えないでいると、部屋のドアを閉めて、くるっと回っていわゆる壁ドンをしてきた。ドアだからドアドンだけど。
やばい、見かけによらず強引。こんなところは諒太郎くんの方が強い。
「りか、俺ね、りかのこと超好きなんだ」
「えっと、私、好きな人がいるから、、」
「蓮?」
「へ?」
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