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家庭教師とその弟
第1章 先生いらっしゃい
好き、と言いかけたとき、先生の人差し指が私の唇に当たった。
何をするのかわけわからない。先生の口が開かれる。
「ここは美術館じゃないよ?もっと大きな声で言ってよ」
何を言うのかと思ったら、無理難題だった。大声で告白なんてしたら、お母さんに聞こえてしまう。夕飯を作っていたとしても、大声を出したらきっとばっちり聞こえてしまう。そんなの、無理だ。できっこない。
「ん、にゃんも、ぬぁい。。。れす…」
諦めよう。
「そう?」
この間も唇に人差し指がついたままだ。
「ふぁ、はい」
伝わってくる体温と好きな人の手が邪魔をして言葉がうまく発せられない。
今日も失敗に終わってしまった。なぜか涙が溢れてきた。目の前が少し歪む。先生と目が合っているのに泣いてしまう。やだ。
気持ちを伝えるのが、こんなにも大変だなんて。

なんて思っていると、先生はテーブルを退かして私の目の前に膝立ちになった。肩を掴まれる。まるで、キスする体勢みたいだった。例のごとく先生に触れられると私は金縛りに合うので、体は命令しても動かない。ゆっくりと顔が近付き、左の耳元に先生の息がかかった。
「今度、うちにおいで」
「え?」
「俺の部屋に、きて?」
何を言ってなんの話か、どうしてそうなるのか少しもわからなかったけど、私は首を縦に振った。
「先生」
「なに?」
先生はずっと耳元から動かないので顔が見えない。どんな表情をしているのだろうか?先生の耳がちょっと赤い気がした。面白いからふざけてみよう。この場を奪回できるかもしれないし。
「先生の耳、赤い…」
言い終わると同時に、私の耳に歯が当たった。噛まれた。図星だったらしい。
「ふぇ、あっ」
変な声が出てすごく恥ずかしかった。今度はぎゅっと目を瞑った。先生は何度も耳を甘噛みしてくる。なんなのこれ!吐息がダイレクトに脳に伝わっている気がして、頭が蕩けそうだった。呼吸が整わない。我慢すればするほど息が漏れてしまう。どうやら先生を怒らせたらしかった。
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