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第2章 昌希

勿論、一流企業に就職したい場合は、大学のネームバリューは有効だろう、てのも思ってるけどね。

けど、今の時代、一流でも公務員でも、一生安泰の仕事なんてない。

器のデカいトコは小回りが利かなくて、いろんなファクターを内包する分小火に気付きにくい、て難点がある。
実際、上の指示で不正を余儀なくされて、実際問題が明るみに出たらトカゲの尻尾切りでお終い、とか。

内部告発で大企業の経営陣総入れ替え、とか、大きいからって安泰じゃないのが、今の世の中だ。
だったら、小さなトコでも、感性を研ぎ澄ませて、時代の流れに敏感に乗ってた方が、荒波の隙間を掻い潜れるような気がする。少なくとも、生きていくスキルは培える。
勿論給与面とか、福利厚生面とか、比較できないトコロもあるだろうけど、さ。
俺は何があっても生き残れる人間になりたいんだ。その為の選択は、きっとひとつじゃない。