この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
運命の恋人
第2章 昌希
3月…
昔は、桜と言えば4月、入学式の頃に満開から散り始め、で、花吹雪の中ランドセル背負った新入生が…なんて言ったらしいけど、最近は3月初旬から半ばが桜のピークだ。やっぱり温暖化なんだろうな。
そして、文字通り、桜吹雪の中、俺たちは卒業式を迎える。
式を終え、一旦家に帰って、夕方から友達と卒業記念打ち上げだ。
家に帰ろうとしたら、小谷さんに呼び止められた。
話があると言われ、連れて行かれたのは、学校の裏手。
「何?話って…」
俺の前を歩いていた小谷さんが急に振り向き。
一瞬の出来事だった。
ふわりと軽い感触が、唇を掠める。
え?
「幸村くん、ありがとう。幸村くんのおかげで、神戸が好きになったわ」
それだけ言うと、小谷さんは去っていった。
俺はしばらくその場に佇んで、唇に残る淡い、甘い感触を確かめるように口もとを手で覆った….
昔は、桜と言えば4月、入学式の頃に満開から散り始め、で、花吹雪の中ランドセル背負った新入生が…なんて言ったらしいけど、最近は3月初旬から半ばが桜のピークだ。やっぱり温暖化なんだろうな。
そして、文字通り、桜吹雪の中、俺たちは卒業式を迎える。
式を終え、一旦家に帰って、夕方から友達と卒業記念打ち上げだ。
家に帰ろうとしたら、小谷さんに呼び止められた。
話があると言われ、連れて行かれたのは、学校の裏手。
「何?話って…」
俺の前を歩いていた小谷さんが急に振り向き。
一瞬の出来事だった。
ふわりと軽い感触が、唇を掠める。
え?
「幸村くん、ありがとう。幸村くんのおかげで、神戸が好きになったわ」
それだけ言うと、小谷さんは去っていった。
俺はしばらくその場に佇んで、唇に残る淡い、甘い感触を確かめるように口もとを手で覆った….