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運命の恋人
第3章 間宮 智之
僕の悩みに気づいていくれたのは、8歳上の姉だった。
姉は高校卒業後、専門学校で簿記を学び、何年かは塾講師なんかをしていたけど、今は稼業の経理関係を手伝っていた。
僕にはとても優しくて、いつも庇ってくれる。
家族で唯一、僕の性癖の秘密を知る人でもあった。
ある日、姉ちゃんが部屋に入ってきた。
「智、独りで悩んでたって答えの出ないことは誰かに相談するものよ?」
「…どうしたらいいかわからない…」
「進路のこと?」
僕はコクリと頷いた。
姉ちゃんは溜息を吐いて僕の隣に座りこんだ。
「あんた、家を出てみたら?」
「…でも…」
「あんたに店を継ぐのは無理よ。跡継ぎの問題もあるし。家の為に無理矢理お見合いさせられて、愛のない結婚をする人なんて、世の中には沢山居るのかもしれないけど。
私はあんたにそうなって欲しくないし、何より相手が可哀想!」
姉は高校卒業後、専門学校で簿記を学び、何年かは塾講師なんかをしていたけど、今は稼業の経理関係を手伝っていた。
僕にはとても優しくて、いつも庇ってくれる。
家族で唯一、僕の性癖の秘密を知る人でもあった。
ある日、姉ちゃんが部屋に入ってきた。
「智、独りで悩んでたって答えの出ないことは誰かに相談するものよ?」
「…どうしたらいいかわからない…」
「進路のこと?」
僕はコクリと頷いた。
姉ちゃんは溜息を吐いて僕の隣に座りこんだ。
「あんた、家を出てみたら?」
「…でも…」
「あんたに店を継ぐのは無理よ。跡継ぎの問題もあるし。家の為に無理矢理お見合いさせられて、愛のない結婚をする人なんて、世の中には沢山居るのかもしれないけど。
私はあんたにそうなって欲しくないし、何より相手が可哀想!」