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運命の恋人
第3章 間宮 智之
「俺は、無理ですけど。今まで好きになったのが男性だっただけで、これから先、惹かれる女性が現れるかもしれませんし、惹かれた男性が、OKくれるかもしれません。もちろん確約はできないけど、間宮さんにとって、いい出会いがあると良いですね…」

同性愛者どうしの、傷の舐め合いや開き直りではなく、ノンケの人でも、理解を示してくれるヒトも居るんだ、と初めて知った。そして、やっぱり幸村クンは、顔だけでなく、中身もイイ男だ、と思った。

「ありがとう…幸村くん…もう、二度とこんなことしないから….これからも、同僚として、こうやって呑んだり、してくれる…?」

「はい、もちろんです。また美味い酒とアテ、お願いしますね。」

幸村クンは、ニヤ、と笑う。
彼なら、面白半分に僕のことを会社で吹聴したりしないだろうな。短い片想いだったけど、すごく清々しかった。
カッコいいと思ったのに、中身が最低で、傷ついて泣いたことなんて、何度あったかしれない。
こういうヒトなら、友達になれるのかも。彼のことを、同僚として、友達として大切にして行こうと決めた。
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