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第3章 間宮 智之

岡田さんは軽くうなずいて、

「じゃ、クセを活かして、乾かしっぱなしでもおかしくならない感じにしましょうか。スーツでも浮かないように、軽めのワックスで無造作ヘアを作るみたいな感じでどうですか？」

「あ、難しくないなら、それでお願いします…」

「わかりました。」


およそ30分後…

鏡の中の僕は、今まで見たことないくらい短く、すっきりしたヘアスタイルになっていた。

「あ、あの…これ、ホントにちゃんと纏まりますかね…？」

「大丈夫。クセを活かしてだいぶ漉いたから。今から乾かしてセットしていきますんで、やり方見ててね。」

とまたにっこり微笑んだ。
髪が短い分ドライヤーもあっという間で。
ワックスを少し手に取ると、ぱぱっと全体的につけて散らすような感 じで、全然特別なことしてないのに、キメ過ぎず、だらしなくない感じに仕上がっていた。