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運命の恋人
第3章 間宮 智之
鏡の中の、見慣れない、でもイイ感じに仕上がってる自分をしげしげと眺める。

岡田さんは大きな鏡を合わせて後ろの状態も見せてくれた。
この人、本当に腕がいいんだ…

ちょっと感動した僕の耳元で。

「…キミ、あの時の間宮クン、だよね?優美と付き合ってた」

岡田さんの囁くような言葉に、僕の背筋が瞬間的に凍りついた。


………やっぱり、サトシさん、だったのか………


「名前だけじゃわかんなかった。顔見た時も、大人になって、雰囲気変わってるしね。確信は無かったんだけど…耳の形とうなじのホクロで思い出したよ?」

言葉もなく、ただパチパチと瞬きを繰り返す僕に、サトシさんはあの時と同じように妖しく微笑んだ。

「俺、今日8時上がりなんだけど…再会を祝して呑み行かない?間宮クン?」

鏡の中のサトシさんが。

パチン、と、音のしそうな見事なウィンクをした……


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