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運命の恋人
第3章 間宮 智之
「…そんな、相性とか…アレ1回きりで…判るワケないじゃないですか…僕、初めてだったし…」

「じゃ、勘違いかどうか。これから試してみる、てのは?」

本当は、心の何処かで、こうなる事を望んでたのかもしれない。僕も確かめたい。
でも一方で、もし、勘違いだったら、あの思い出まで書き換えられてしまうような気もしてる。
思い出は思い出のまま、仕舞っておくのがベストなのかもしれない。
考えがまとまらず、僕は話題を変えた。

「あの!…優美ちゃん、は…」

サトシさんは、ふと僕から目を逸らし、水割を見つめた。グラスの中で溶けた氷が、カラン、と軽い音を立てて水割の中に沈む。

「ま、優美があぁなったのは、俺たちのせい、だから…」

皆まで言わすな、ってコトか…
僕は唇を噛み締めた。

「抱かせてくれたら、優美の事、詳しく教えてやるよ」

ナニ?その取引…

「君の知りたいこと、教えてあげる代わりに、俺のお願いも聞いてくれる、ってのはフェアな取引だと思わない?」

何だかよくわからない原理なんだけど…どうしたらいいんだろ…
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