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運命の恋人
第1章 朋会
山崎さんは、ポロポロと涙をこぼし出した。
ちょっと予感はしてたからさほど焦らなかった。
きっと、彼女自身も気づいてる。
幼い恋心は、すでに執着に変わってしまっていることを。
ただ、自分でピリオドを打てなくて、まだ彼のことが好きなんだ、と思い込むことで、自分の心のバランスを保ってきたんだろう。
「山崎さん、君は、他の男と付き合って、大人の恋愛を知るべきだと思う。」
そんな不毛な子供の頃の思い出の中に生きるのは勿体無い。
「課長が、教えてくれるんですか…?」
え?
彼女の問いに僕の思考が停止した。
今、ナントイイマシタ?
「課長、私のこと好きなんですよね?」
しまったァァァ‼︎‼︎
そんなこと、言ったね僕…
僕はこの時ほど、自分の口の軽さを恨んだことはない…