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第1章 朋会

まさか嘘だとも言えず、取り敢えず次の週末にデートの約束をして、その日は別れた。その日の目的地である祖母の家は彼女の家のすぐ近くだった。

僕は自分の口の軽さを呪いながらも、まだデートの段階なんだから付き合うと決まったわけでもないし、責任が伴うわけでもない。
この段階で、僕がつまらない男だと思えば彼女から離れていくだろう。

そう思って、デートのコースはやる気のない、ランチ、ウィンドウショッピング、お茶、ウィンドウショッピング、夕食を食べてサヨウナラ、にした。

普通なら、初デートからコレだけってコイツ本気じゃないな、と読まれるかもしれない。そんなつまらないデートだったにもかかわらず、別れ際に山崎さんは、

「楽しかったです。お食事も、全部出して頂いて、ありがとうございました。」

と深々と頭を下げてきて、少し心が痛んだ。