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運命の恋人
第1章 朋会
気付くと山崎さんはハーブソルトのゾーンに移動していて。
ここも同じ要領で岩塩と様々なハーブをブレンドしていくようだった。
ハーブの上に説明、特性と供にチキンと相性◎!とか白身魚に合わせて!とか書かれていて、これも楽しかった。

「山崎さんどんなのにしたの ?」

「私はオレガノと、タイムとローズマリーです。白身魚にもチキンにも使えるみたいなんで。このイベント楽しいですね!お得だし!」

嬉しそうに笑う山崎さんが、すごく眩しくて。

ハーブソルトをメーカーおすすめの配合でサッサと詰め終え、山崎さんに渡す。

「あげるよ、これ。ウチの母はあまりこういうの使わないから」

「お嫌いですか?」

「いや、僕は嫌いじゃないけど、母は年代的に和食が多いから、ハーブとか使った料理出てきたことないし。父は恐らく苦手かな?」

と笑うと、山崎さんがニコ、っと笑う。

「じゃ、次にお弁当持って出かける時に、これ使って何か作りますね‼︎」

会社では見ない、屈託のない笑顔にドキっとして。
あぁ、そうか、このコは…全くすれてない子供なんだ、と気づいた。
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