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運命の恋人
第2章 昌希
父さんは頷いて、
「その時は、昌希はまだ小学校に入ったばっかりだったから、お前には話さなかった。いずれ、時が来たらと思いながら、こちらから畏まって話すのもどうかと思ってな。疑問に思って聞いてきたら話そうって母さんと決めてた。」
ひとつ息を吐いて。
「……この話を聞いて、お前が父さんのことを父親とは思えない、これから他人として接する、と言われたら、それはそれで致し方ないとは思う。ただ、法的には俺たちは親子だし、父さんは最低限かもしれないが、その責務を全うするつもりでいる。そして、母さんの事は責めないで欲しいし、出来れば晃一とも今まで通り仲良くしてほしいと思ってる。血の繋がりなんてなくても、愛情と思いやりを持って、家族として生きて行こう、って、昔お爺ちゃんが言ってくれたんだ。実際、血が繋がってたって、いがみ合ってる人たちも、家族を大事に出来ない人たちも、世の中にはいる。家族が家族でいるために一番必要な事は、血の繋がりじゃなく、お互いを思いやる気持ちだって、これもお爺ちゃんが言ってくれた事だ。」
「その時は、昌希はまだ小学校に入ったばっかりだったから、お前には話さなかった。いずれ、時が来たらと思いながら、こちらから畏まって話すのもどうかと思ってな。疑問に思って聞いてきたら話そうって母さんと決めてた。」
ひとつ息を吐いて。
「……この話を聞いて、お前が父さんのことを父親とは思えない、これから他人として接する、と言われたら、それはそれで致し方ないとは思う。ただ、法的には俺たちは親子だし、父さんは最低限かもしれないが、その責務を全うするつもりでいる。そして、母さんの事は責めないで欲しいし、出来れば晃一とも今まで通り仲良くしてほしいと思ってる。血の繋がりなんてなくても、愛情と思いやりを持って、家族として生きて行こう、って、昔お爺ちゃんが言ってくれたんだ。実際、血が繋がってたって、いがみ合ってる人たちも、家族を大事に出来ない人たちも、世の中にはいる。家族が家族でいるために一番必要な事は、血の繋がりじゃなく、お互いを思いやる気持ちだって、これもお爺ちゃんが言ってくれた事だ。」