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よくある恋愛モノ 〜見えない心〜
第4章 狂った歯車
なんなんだこの女は。
何も知らないくせに無責任なことばかり言う
「どうにかなるってんならお前がしてみせろ」
神気取りかよ、と吐き棄てて悠に背を向けた
「そりゃ知らないけど……でも凪くんが知らない美和ちゃんの一面もきっと知ってる! 彼氏だからとかそういうの、傲りだからね!」
「……っ!」
凪の背中がびくりと震える
「……だから今こんなことになってんだろ」
それだけ言うと、悠を残して去って行った
その少し前、別の場所でも一組の男女が話していた
「送ってくれる人がいるっていいな〜」
陽菜乃は彼氏の腕に体を預けながら嬉しそうにしている
「うん……でもまだちょっと慣れないかな」
克巳は少し恥ずかしそうに笑った
「優しいしカッコいいし頭良いし、克巳が彼氏で良かった!」
「……」
そう言われてますます顔を赤らめる
陽菜乃はそんな克巳の様子を見て非常に楽しんでいた
“克巳といいお兄ちゃんといい、私の周りにはいじりがいある可愛い男子がいっぱいいるなぁ”
あ、陸にぃは違うかな、なんて考えているうちに家が見えてくる