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よくある恋愛モノ 〜見えない心〜
第4章 狂った歯車
「なんか悠最近変じゃない?」
悠のいた空間を見つめながら隣に座る龍青に話し掛ける
「……」
「龍青?」
「え、ああ、うん。そうだね」
我に返った龍青は慌てて笑顔を取り繕った
「龍青も変だよね」
「ごめん、ぼうっとしてた」
「……そっか。で、週末どこ行く?」
急いで大学を出た悠は、彼氏との待ち合わせ場所まで走る
息を切らしながらやっとのことでそこに辿り着くと、相手はもう既に来ていた
「ごめん、待った?」
「別に」
凪はなんの感情も籠めずに返す
「なら良かった」
悠は微笑むと、凪の腕を引いて歩き出した
「週末のことなんだけど」
「ああ」
「どこに行きたい?」
「……」
凪は困ったように顔をしかめる
前に一度似たような話をしたことがあるが、それは気心知れた相手だった
あの時と同じ答えで良いのだろうか
「……お前が行きたいとこならどこでも付き合ってやるよ」
「……!」
悠は頬を赤く染め、嬉しそうに笑みをこぼした
「あの、じゃあ……遊園地がいいかな! 最近リニューアルしたばっかりのとこでね……」