この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
よくある恋愛モノ 〜見えない心〜
第6章 ここにいない人
惹かれたのはその温もりだった
だがその全てを受け入れる優しさと強さに甘え、失ってからそれだけではなくなっていたのだと気付く
真面目過ぎる性格も、時折見せる不器用な甘えも、
心も身体も美和の全てを愛していたのだと。
頼りたい
頼られたい
優しくしたい
奪いたい
一つに、なりたい−−−
どうしようもなくなった時より一層その想いが募るのが分かる
「は……」
ふと現実に返り、凪は口の端を歪めて笑う
"男ってのは本当にどうしようもないな……"
真っ直ぐに美和を想った為か、彼の欲望は隠れることをやめていた
ここにいない彼女を求めて硬く勃ち上がり、その本能を顕にしている
「……ッ」
そっと触れた彼の指に彼自身のソレはぴくりと反応する
この僅かな感覚にさえも欲の塊は蜜を溢れさせ始めた
「……」
すっかり熱くなったシャワーの雫が俯く彼の額を伝ってソコに落ち、蜜と共に流れ落ちてゆく
「っ……まだだっ…」
まだ足りない
美和と繋がったのは僅かに二回
その間しっかりと心を通わせることも出来ず、ただ互いを求め合っただけで終わった